歌舞伎町で見る春画150点。「新宿歌舞伎町春画展 ー 文化でつむぐ『わ』のひととき。」開幕レポート
日本随一の歓楽街である新宿歌舞伎町。ここに、江戸時代初期から幕末に制作された春画約150点が集結した。※本稿では展示されている春画をそのまま掲載しています。閲覧にはご注意ください。

2015年、東京・目白の永青文庫で開催された日本初の「春画展」が21万人を動員した。それから10年の今年、新宿歌舞伎町で新たな春画展「新宿歌舞伎町春画展 ー 文化でつむぐ『わ』のひととき。」が幕を開けた(18歳未満は入場不可)。
春画は男女の性愛をテーマに描かれた絵画作品であり、そのおおらかかつユーモアあふれる男女の姿から「笑い絵」として江戸時代の庶民から大名まで幅広く親しまれた。葛飾北斎、喜多川歌麿など著名な絵師による名作も数多く残されており、春画は浮世絵師が腕を振るう重要なものとして位置付けられる。
2013年から14年にかけてはロンドン・大英博物館で「春画 日本美術の性とたのしみ」が開催され、約9万人を動員。15年の「春画展」以降は、「ピエール セルネ & 春画」(シャネル・ネクサス・ホール、2019)、「美しい春画」展(細見美術館、2024)、「春画(はるが)来た!」(熊谷美術館、2025)が開催され、春画に関する映画も上映されるなど、いまや人気のコンテンツだ。
本展はSmappa!Groupが主催し、企画を手塚マキ(Smappa!Group代表)が、アートディレクション/会場構成を林靖高(Chim↑Pom from Smappa!Group)が担当。監修は浦上蒼穹堂代表・浦上満が務める。浦上は「北斎漫画」の世界一のコレクターで、春画コレクターとしても知られる存在だ。先の大英博物館の春画展では出品者・スポンサーとして携わり、永青文庫の春画展を実現させた立役者でもある。本展は、浦上の春画コレクションのなかから、菱川師宣、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川国芳など、江戸時代初期から幕末に制作された春画約150点が並ぶ。
