INTERVIEW

PREMIUM

「クィア」とは何かを問い続けるために。マンボウ・キーが語る家族、記憶、クィアネス

台湾を拠点に活動し、クィア・カルチャーの最前線を走るアーティスト、マンボウ・キーが東京・渋谷のPARCO MUSEUM TOKYOで個展「HOME PLEASURE|居家娛樂」を開催した。プライド月間に合わせた本展では、家族と記憶、クィアネス、そして自己表現としてのファッションまで、彼の創作の核心が多層的に立ち上がる。本展のゲストキュレーターである藪前知子(東京都現代美術館)によって行われたロング・インタビューからは、いまという時代における「ホーム」の意味が見えてくる。

2025.6.28
PREMIUM

匂い、腐敗、そして死後のスタジオ。アニカ・イが開く感覚と進化の宇宙

嗅覚、代謝、腐敗、そして機械と非人間的存在の共進化。韓国系アメリカ人アーティスト、アニカ・イは、感覚のポリティクスからテクノロジーと死後のスタジオまで、現代アートの領域を大きく揺さぶってきた。北京のUCCA現代アートセンターでの個展に際し、森美術館「マシン・ラブ」展の共同キュレーターであり、東京展でイの作品展示をキュレーションしたマーティン・ゲルマンが、彼女の実践の現在地を聞いた。

2025.6.22
PREMIUM

アフリカと日本をつなぐアートと文化の拠点。「space Un」の設立者が語るアートとコミュニティの新しいかたち

アフリカの現代アートを日本に紹介し、文化的な交流を促進する東京・南青山のアートスペース「space Un(スペース・アン)」。その設立者、エドナ・デュマとギャラリー・ディレクターの中谷尚生に、同スペースの理念や今後の展望について話を聞いた。

2025.6.10
PREMIUM

美術家・鴨治晃次インタビュー。ポーランドで66年間探し続けた「存在の感覚」

ポーランドを拠点に活動を続ける美術家・鴨治晃次。その日本初の個展「鴨治晃次 展|不必要な物で全体が混乱しないように」が、ワタリウム美術館で6月22日まで開催されている。鴨治にとって66年ぶりの帰国展ともなる本展にあわせて、ポーランドでの制作活動やその哲学について話を聞いた。

2025.5.31

「すべての人のための美術館」。台湾・新北市美術館が目指す未来とは

4月、台湾最大の直轄市・新北市に「新北市美術館」が開館した。多様な歴史と文化が交差するこの地に誕生した美術館は、「すべての人に開かれた美術館」という理念のもと、地域の暮らしと結びついた文化活動を展開する。開館準備を率いてきた頼香怜(ライ・シャンリン)館長に、そのビジョンと実践を聞いた。

2025.5.26
PREMIUM

占星術研究家・鏡リュウジが見たヒルマ・アフ・クリント。作家をかたちづくったスピリチュアリズムの源泉とは

スウェーデン出身の画家ヒルマ・アフ・クリント(1862〜1944)によるアジア初の大回顧展「ヒルマ・アフ・クリント展」(〜6月15日)が、東京・竹橋の東京国立近代美術館で開催されている。その作品と思想について、占星術研究家の鏡リュウジと本展企画担当の三輪健仁(東京国立近代美術館美術課長)に対談で迫った。

2025.5.24
PREMIUM

インタビュー:ジャネット・カーディフ。アートでつながる世界

「音」を核とし、映像やオブジェ、機械装置を用いた壮大なインスタレーションを発表してきたジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー。日本では金沢21世紀美術館での回顧展以来約7年ぶりとなる個展「Small Works」(ギャラリー小柳)に際し、来日したジャネット・カーディフにインタビューを行った。

2025.5.16
PREMIUM

エルヴィン・ヴルム インタビュー。「私たちは皆、ある時代における、ある社会の生産物でしかない」

エルヴィン・ヴルムの美術館における日本初個展「エルヴィン・ヴルム 人のかたち」が、青森の十和田市現代美術館で開催されている。本展に際して来日したヴルムに、彫刻を通じて表現したいこと、そしてアートに対する考えについて話を聞いた。

2025.4.29
PREMIUM

藤田嗣治をこれからも語るために必要なこと。林洋子インタビュー

20世紀前半、海外で成功と挫折を経験した二人の画家、藤田嗣治(1886〜1968)と国吉康雄(1889〜1953)。その二人展として兵庫県立美術館で特別展「藤田嗣治×国吉康雄:二人のパラレル・キャリア―百年目の再会」が開催されるにあたり、藤田の研究者でもある同館館長の林洋子が、これまでの研究と、新たな研究の礎としての本展について語った。

2025.4.27

サンプリングと再構築。松山智一が語る「いまを生きる美術」

ニューヨークを拠点とするアーティスト・松山智一の東京初となる大規模個展「松山智一展 FIRST LAST」が麻布台ヒルズ ギャラリーで開催中。異なる文化、ジャンル、歴史が交差するなかで、多文化主義の変容や宗教、商業とアートの境界を問い直す作品を制作し続ける松山に、近年の制作や新作シリーズ、コラボレーションの意図などについて話を聞いた。

2025.4.17
PREMIUM

不確実性の時代に世界の美術品市場はどこへ向かうのか? マーケット権威のクレア・マカンドリュー博士が解説

国際的なアートマーケットはいま、縮小と再編の渦中にある。アート・バーゼルとUBSによる2025年版「The Art Basel and UBS Global Art Market Report」の発表にあわせ、著者である文化経済学者クレア・マカンドリュー博士に、グローバル市場の変化や今後の展望について聞いた。

2025.4.13
PREMIUM

歴史を越えて響くキーファー作品──2人のキュレーターが語る、「いま」キーファー展を行う意義

2025年3月7日、アムステルダムでアンゼルム・キーファーの大規模展「Sag mir wo die Blumen sind」が開幕した。本展は、ファン・ゴッホ美術館とアムステルダム市立美術館による共同キュレーションのもと、キーファーの新作を含む幅広い作品を展示する。2019年に構想が始まったこの展覧会は、どのような経緯を経て実現したのか。そして、今日の社会・政治情勢のなかでどのような意味を持つのか。長年美術館に携わるキュレーターたちに、その背景と意義を聞いた。

2025.3.29

「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ」(アーティゾン美術館)開催中。担当学芸員が語るその魅力とは

東京・京橋のアーティゾン美術館で展覧会「ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ」が6月1日まで開催されている。20世紀前半を代表するアーティストカップルであるゾフィー・トイバー=アルプ(1889~1943)とジャン・アルプ(1886~1966)。その個々の創造と協働の軌跡を紹介する本展を担当した同館学芸員の島本英明に、2人の作品の魅力や関係性を聞いた。

2025.3.27

宮本華子インタビュー。「相容れない他者」と向きあうために作品をつくり続ける

「VOCA展2025」の大賞を受賞した、アーティストの宮本華子。「家」や「家族」「他者」とのコミュニケーションをテーマに作品を制作を行い、今回《在る家の日常》が受賞作品となった。制作活動に加えて熊本でのレジデンスの運営も行う宮本が目指すものとは何か。この作品の制作経緯を通じて、話を聞いた。

2025.3.25
PREMIUM

アート界「Power 100」ランキング1位。フール・アル・カシミが描くシャルジャ美術財団の未来とは

シャルジャ美術財団は、2009年にフール・アル・カシミの指導のもと設立され、シャルジャ・ビエンナーレをはじめとする多様なアートプログラムを通じて、地域と国際社会を結びつけてきた。昨年『ArtReview』によるアート界の「Power 100」ランキングで1位に選出され、「あいち2025」やシドニー・ビエンナーレの芸術監督も務めるアル・カシミが、財団設立の経緯やビエンナーレの独自性などについて語った。

2025.3.23