島根県立美術館で「結成70周年記念 奈良原一高《無国籍地》と『グループ“実在者”』の仲間たち」が開催へ
島根県立美術館で「結成70周年記念 奈良原一高《無国籍地》と『グループ“実在者”』の仲間たち」が開催される。

島根・松江にある島根県立美術館で「結成70周年記念 奈良原一高《無国籍地》と『グループ“実在者”』の仲間たち」が開催される。会期は4月17日~7月14日。
奈良原一高(1931〜2020)は福岡県出身の写真家で、戦後日本の写真を牽引した人物だ。そんな奈良原作品780点をコレクションする島根県立美術館で開催される本展は、奈良原が客員として参加した前衛画家グループ「グループ“実在者”」の結成70周年を記念するものとなる。最初のシリーズ《無国籍地》と、戦後の重要な前衛画家集団「グループ“実在者”」との関わりを示すとともに、同じ廃墟に取材した記念碑的な作品群を全3章にわたって展観されるという。

© Narahara Ikko Archives

初個展「人間の土地」(1956)で突然現れ、当時大きな話題を呼んだ奈良原はいったいどのような土壌でその感性を育んでいたのか。2010年に開催された企画展「手のなかの空 奈良原一高1954-2004」で紐解かれたその内容をベースに、その後同館に寄贈された《無国籍地》全50点と、グループ“実在者”の仲間・堀内康司が同時期に描いた同じ廃墟の作品を加えることで、改めて提示されるものとなるだろう。
