「散歩」がつなぐ、アートと人々。「東京ビエンナーレ2025」が開催概要を発表
今年10月にスタートする「東京ビエンナーレ2025」が開催概要を発表した。「いっしょに散歩しませんか?」をテーマに、国内外のアーティストによる多彩な展示が行われる。

2021年に初めて開催され、今年で3回目を迎える「東京ビエンナーレ」が、開催概要を発表した。
東京ビエンナーレは、「東京の地場に発する国際芸術祭」として、市民とともにアートを創造し、社会的実践の可能性を追求することを目的としている。東京という都市は、江戸時代から続く豊かな文化的背景を有し、世界有数の経済都市でもあり、多くの人々が集まる場所である。しかし、同時に大都市ならではの社会課題や、災害へのレジリエンスといった問題も抱えている。東京ビエンナーレは、このような複雑な都市のなかでアートがどのように社会に影響を与え、社会課題に立ち向かっていくのかを問うものでもある。
今年の東京ビエンナーレは、10月17日から12月21日にかけて開催される予定であり、テーマは「いっしょに散歩しませんか?」となっている。総合プロデューサーを中村政⼈が務めており、共同ディレクターには並河進、⻄原珉、服部浩之、事業プロデューサーには中⻄忍を迎えている。
共同ディレクターの3人は「いっしょに散歩しませんか?」というテーマについて、次のように語っている。「肩を並べて歩けば、たとえ無⾔でも、そこに、ゆるやかなつながりが⽣まれます。⽬的なくゆったり歩けば、視点が⾃由になり、気づかなかった景⾊が⾒えてきます」(プレスリリースより)。この芸術祭では、散歩の過程で⽣まれるアートを通じて、人々が出会い、共感し、社会に対する新たな視点を持つことを目指している。