EXHIBITIONS

石田尚志 絵と窓の間

2025.04.19 - 06.22

石田尚志 絵と窓の間 2018 ©Ishida Takashi

 アーツ前橋で「石田尚志 絵と窓の間」が開催される。

 石田尚志は1972年東京都生まれ。90年より本格的な絵画制作、92年頃より映像制作を始め、《部屋/形態》(1999)でイメージフォーラム・フェスティバル1999特選を受賞する。愛知芸術文化センター委嘱映像作品《フーガの技法》(2001)などで注目を集める。2007年に五島記念文化賞美術新人賞を受賞し、25年には芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。現在は多摩美術大学の教授を務める。

 石田は、自ら描いた絵画を連続的に撮影する手法(ドローイング・アニメーション)で制作した映像作品により、1990年代から国内外で評価されてきた。石田の作品は、絵画がもつ色彩や筆致の豊かさと、黎明期の映画がもたらした「イメージが動く驚き」をあわせ持ち、両者が共有する「光」を起点に、抽象絵画の形象を疾走感のある変容のうちに映し出す。

 映像によるインスタレーションや立体造形への展開を経て、近年の石田は約30年ぶりに再びカンヴァスに絵筆を走らせ、空間と時間を「静止した平面」に描き表すことに取り組んでいる。本展では、代表作と新作を中心に、初公開の作品も含め約80点の作品を紹介し、石田尚志の仕事を再考する。