2025.2.21

鹿島アントラーズのホームに巨大壁画が登場。「カシマ・アート・プロジェクト」が始動

アートを通じて鹿嶋市など5市のまちづくりを進める「カシマ・アート・プロジェクト」が始動。第1弾として、J1鹿島アントラーズのホームである茨城県立カシマサッカースタジアムで、アーティスト・藤元明のプロジェクト「ソノ アイダ」による壁画が公開される。

制作中の藤元明《Perpetual Energy #02》
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 茨城・鹿嶋市を舞台としたアートプロジェクト「カシマ・アート・プロジェクト(KAshima Art Project)」(以下、KAAP)が、茨城県立カシマサッカースタジアでの壁画制作からスタートする。

制作中の藤元明《Perpetual Energy #02》

 KAAPはJリーグ・チームの鹿島アントラーズと、まちづくりを行う株式会社KX、アート・コンサルタントのDART株式会社によるプロジェクト。地域密着型クラブである鹿島アントラーズとKXは、これまで拠点とするホームタウン5市(鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市)の行政、企業、団体、地域住民と連携しながら、まちづくりのための活動を展開してきた。KAAPは、この地域の枠組みを超え、国内外のアーティストとともに行政、企業、団体などとともにプロジェクトを推進していくものだ。

制作中の藤元明《Perpetual Energy #02》

 KAAPはプロジェクトの第1弾として、現代美術家・藤元明によるプロジェクト「ソノ アイダ」による「ソノ アイダ#カシマスタジアム」を開始。ソノ アイダはこれまで都心の空き物件・解体予定建物などで様々な試みやアーティストたちの活動の場を生み出してきた。本プロジェクトではカシマスタジアムを舞台に、アートプロジェクトやレジデンスプログラムを計画。ここで産み出されたアート作品でスタジアムを彩っていく。

藤元明

 第1作目は藤元明の「エネルギーの永久機関」をコンセプトとした《Perpetual Energy #02》。25年1月より県立カシマサッカースタジアムの外壁を舞台に、ソノ アイダのチームで滞在制作した、幅54メートル、高さ6メートルに及ぶ大規模な壁画作品だ。2月22日の明治安田生命J1リーグ戦第2節、鹿島アントラーズと東京ヴェルディのホーム開幕戦で公開される。

制作中の《Perpetual Energy #02》

 なお、県立カシマサッカースタジアムは、年数経過や海風による塩害を起因とした施設老朽化が認められており、鹿島アントラーズは新たなスタジアム建設を目指すための計画を茨城県とホームタウン5市とともに立案中だ。

茨城県立カシマサッカースタジアム

 KAAPでは今後、地域で活躍するプレイヤーとのコラボレーション・プロジェクトなど、様々なアートの展開を予定。第2弾以降では国内有数のサーフ・スポットでもある鹿嶋エリアの海岸漂着ゴミを地域の人々と集め、それを素材としたタワー型彫刻作品 《Babel of the Ocean》(藤元明)をスタジアムに制作するためのアートプロジェクトを始動する。