『北斎漫画』が集結。「HOKUSAI IN BLOOM」が虎ノ門ヒルズステーションタワーで開幕
株式会社ベイクルーズが運営するアートギャラリー「art cruise gallery by Baycrew’s」(虎ノ門ヒルズステーションタワー)の第7回展示として、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の作品展「HOKUSAI IN BLOOM」が開幕した。

約70年間の画業で多彩な作品を残した葛飾北斎(1760〜1849)。肉筆画を中心に、版本や錦絵、春画など、その総数は約3万点とも言われている
「art cruise gallery by Baycrew’s」(虎ノ門ヒルズ ステーションタワー)で始まった「HOKUSAI IN BLOOM」展は、数ある北斎作品のなかでも、「花」に着目した作品を、『北斎漫画』からセレクトして展示するものだ。

『北斎漫画』とは、全国各地にいたとされる北斎の弟子たちに、自身の技術を伝えることを目的に描かれた全15編の絵手本。多種多様なモチーフは国内外の様々な画家に影響を与えた。

会場に並ぶのは、『北斎漫画』7篇の扉絵となっている「松尾芭蕉」をはじめとする65点。
本展に協力した、『北斎漫画』世界一の蒐集家であり、日本橋で東洋古美術の専門美術商・浦上蒼穹堂を営む浦上満は、「『北斎漫画』は北斎のベストセラーでありロングセラー」としつつ、その魅力についてこう語る。
「北斎はこの『北斎漫画』で森羅万象の事物を描いており、その取り止めのないところが魅力。北斎は絶えず変化をした画家だが、ここにはすべてのエッセンスが入っている。北斎を知るために欠かせない存在だ」。

なお会場では北斎漫画のほか、「富嶽百景」からも6点の作品が展示。また鮮やかな「古伊万里色絵桜文面取共蓋壺」(江戸時代中期)も花を添える。



