EXHIBITIONS

積層する時間:この世界を描くこと

2025.04.29 - 09.28

淺井裕介 星、飛ビ散ル/太陽の一番近くへ 2024 撮影:東千尋

 金沢21世紀美術館で「積層する時間:この世界を描くこと」が開催される。

 人類は、現在直面している多くの深刻な問題を過去にも経験してきた。いっぽうで、この数百年という時間をかけて科学技術の進歩から社会的・文化的な発展まで、より良い未来のための土台を築いてもきた。このように、いま生きているこの世界は、過去の膨大な時間の重なりの上にある。

 本展では、過去の歴史や記憶、現在という時間、あるいは未確定な未来などについて、様々な時間を取り上げることで現在の「世界」の様相を浮かび上がらせる。絵画、ドローイング、アニメーション、版画などの手法を使って、過去の出来事への鋭い批評、土地が持つ歴史や神話、植民地化や戦争の歴史、風景や自然のなかに潜在する過去との接続や時間の流れ、生と死という生命の時間など、アーティストそれぞれの問題意識や関心から複数の積層した時間が描き出された作品を紹介する。

 参加アーティストは、淺井裕介、サム・フォールズ、藤倉麻子、今津景、風間サチコ、ウィリアム・ケントリッジ、アンゼルム・キーファー、近藤亜樹、松﨑友哉、西村 有、ゲルハルト・リヒター、チトラ・サスミタ、ヴィルヘルム・サスナル、ドゥ・ペイシー、リュック・タイマンス、ユアサエボシ。