エイヤル・セーガル「DELUGE −大洪水−」

　LOKO GALLERYで、イスラエルのアーティスト、エイヤル・セーガルによる個展「DELUGE」が開催されている。

　本展は2018年に日本での初個展「GROUND LEVEL」を開催して以来、7年ぶりの同廊での展示となっている。

　エイヤル・セーガルは1982年イスラエル・アラド生まれ。ドイツとインドのルーツを持ち、テルアビブのシェンカー工科芸術デザイン大学で学び、ビデオアーティスト シガリット・ランダウのスタジオディレクターを務めていた。

　本展では、映像作品を含むミクストメディア・インスタレーションを展示。なかでも代表作「LEVIATHAN」（2021）は、埼玉県春日部の首都圏外郭放水路（洪水調節池）で撮影され、2023年のテルアビブ・ビエンナーレでも紹介されるなど、国際的に高い評価を得ている。さらに、最新の映像作品と、様々なサイズの海を描いた新作絵画シリーズ「DELUGE」も展示。

「DELUGE」というタイトルは、「大洪水」という概念に由来。映像では、セーガルがフィールドを円を描くように歩き回り、その姿は祈りともとらえられる。

　また、同時に展示される不確実性を暗示する海の絵画とあわせ、本展は鑑賞者にそのテーマを様々な角度から解釈するよう促す。