特別展 「小沢剛の讃岐七不思議」(香川県立ミュージアム)開幕レポート。独自の視点で切り出す知られていない讃岐の姿
香川県立ミュージアムで、小沢剛の四国初個展となる特別展「小沢剛の讃岐七不思議」が開幕した。会期は10月13日まで。

香川県立ミュージアムで、美術家・小沢剛の四国初開催の大規模個展となる、特別展「小沢剛の讃岐七不思議」が開幕した。ゲスト・キュレーターは三木あき子(直島新美術館 館長)。会期は10月13日まで。
小沢剛は1965年生まれ。純粋芸術とそれ以外のものの境界に関心を寄せ、歴史や社会にユーモアと批評精神を交えて様々な問いをなげかける作品をつくることで知られる小沢は、東京藝術大学在学中からプロジェクト型の作品を多く手がけてきた。1993 年より牛乳箱を用いた超小型移動式ギャラリー「なすび画廊」や「相談芸術」、99 年には日本美術史の名作を醤油でリメイクした「醤油画資料館」や、2001 年より女性が野菜で出来た武器を持つポートレート写真のシリーズ「ベジタブル・ウェポン」などを制作している。
小沢の特徴として、場所の歴史文化や人々との関係性をもとに制作するスタイルがあげられるが、香川県坂出市の鎌田ミュージアムでは、「讃岐醤油画資料館」が恒久設置されており、また直島のヴァレーギャラリーには「スラグブッダ88」が常設展示されるなど、讃岐(香川県)においても多くの作品を生み出している。