2025.8.8

渋谷慶一郎×サー・ウェイン・マクレガー、2027年の世界初演で若手アーティストに参加呼びかけ

音楽家・渋谷慶一郎と振付家・サー・ウェイン・マクレガー、建築家・妹島和世という異なる分野のクリエイターが集結して2027年に世界初演される国際舞台芸術プロジェクト。これに対する次世代のアーティストやアートマネジメント人材の参加募集が始まった。

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 音楽家・渋谷慶一郎が代表を務めるアタック・トーキョー株式会社(ATAK)は、次世代のアーティストやアートマネジメント人材を対象に、2027年に初演を予定している国際舞台芸術プロジェクトへの参加者の公募を開始した。

 このプロジェクトは、音楽家・渋谷慶一郎が主宰するATAKと、スタジオ・ウェイン・マクレガーの芸術監督であり、英国ロイヤル・バレエ団常任振付師/ヴェネチア・ビエンナーレ ダンス部門芸術監督を務めるサー・ウェイン・マクレガーによる国際共同制作。音楽、ダンス、身体表現、AI/テクノロジー、建築といった複数の領域を横断しながら創作される総合舞台芸術作品で、舞台美術は建築家・妹島和世が担う。

サー・ウェイン・マクレガー、渋谷慶一郎、妹島和世

 今回の募集分野は、アーティスト(音楽、美術、振付家ほか) 、プログラマー(GPT、MaxMSP、Pythonほか) 、制作・マネジメント 、PR・メディアリレーション、エンジニア/舞台スタッフで、業務委託形式を採用。分野横断的なメンター体制のもと、実践的な経験と学びの機会が提供される。メンターは渋谷慶一郎に加え、東京大学教授の池上高志、国立音楽大学准教授でコンピュータ音楽家の今井慎太郎、さらに制作プロデューサーや舞台・技術監督など多くの専門家が参加。国内および現地での公演制作やワークショップに参加することとなる。

 また参加者は制作参加に対する報酬、海外滞在費(渡航・宿泊費等)の支援、必要機材や資料の提供、国際的ネットワークの構築支援など、多面的なサポートが得られることも特徴。

 渋谷は今回の公募にあたり「この挑戦には、若い世代の力が絶対に必要です。分野を問わず、柔軟で時に無謀なくらいの発想と行動力がなければ、未知のものは生まれない。だからこそ、このプロジェクトを次世代のアーティストやクリエイターが実践的に学び、世界とつながり、自分の表現を問い直す場としても開いていきたいと考えています」とのコメントを寄せている。 

 なお、すでにAIを駆使した作品の制作で知られる岸裕真をはじめとする若手アーティストらの参加が決定している。