岡﨑乾二郎　而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here

　東京都現代美術館で、岡﨑乾二郎（1955〜）の核心に迫る大規模な展覧会「岡﨑乾二郎　而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」が開催される。

　岡﨑乾二郎は、絵画、彫刻のみならず、建築や環境文化圏計画、絵本、ロボット開発などの幅広い表現領域でも革新的な仕事を手がけ、さらには文化全般にわたる批評家としても活躍。その活動の根底には私たちの「認識」と「世界」を結び直す力としての「造形」がある。

　岡﨑にとっての「造形」とは、人々が世界をとらえる、その認識の枠組み自体をつくり変える力だ。すなわち、認識をつくりかえることで世界の可塑性を解放し、世界との具体的な関わりを通して認識の可塑性を取り戻すこと。造形とは、このふたつの可塑性を実践的につなぎなおすことだと岡﨑は言う。

　本展では、近年国際的な評価も高まる岡﨑が大きく転回した2021年以降の新作を中心として、過去の代表作を網羅しつつ、その仕事の全貌を展望する。