2025.6.27

第3回の「Tokyo Gendai」が出展ギャラリーを発表。65軒による3セクター展開

国際的な現代アートの最前線が集う「Tokyo Gendai」が、9月12日〜14日の会期で第3回を迎える。世界各地から65のギャラリーが横浜に集結し、ジャンルや世代を超えた多様なアーティストたちの表現を紹介する。

「Tokyo Gendai 2024」の様子

 第3回目となる国際アートフェア「Tokyo Gendai」が、9月12日から14日までの3日間、パシフィコ横浜にて開催されることが発表された。招待者向けのプレビューおよびヴェルニサージュは、前日の9月11日に予定されている。

 Tokyo Gendaiは、現代美術を軸に、日本国内外の著名ギャラリーやアーティスト、アート関係者が一堂に会する国際的なアートフェアであり、日本と世界を結ぶアートマーケットのハブとして注目を集めてきた。

 今年の第3回には、計65のギャラリーが参加を予定しており、展示は「Galleries」「Hana ‘Flower’」「Eda ‘Branch’」という3つの主要セクターに分かれる。国際的に高く評価される作家から新進気鋭のアーティストまで、コンテンポラリーアートの多様な潮流を紹介する構成となっている。

 「Galleries」セクターには、BLUM(ロサンゼルス、東京ほか)、Pace Gallery(ニューヨーク、ロンドン、ソウルほか)、Sadie Coles HQ(ロンドン)、タカ・イシイギャラリー(東京、京都ほか)など、世界を代表するギャラリーが名を連ねる。Almine Rechは、Larry Poons、Medhi Ghadynaloo、Dylan Kraus、John Giornoらによる、詩的かつ抽象的な表現に富んだ展示を構成。Johyun Galleryは、韓国と日本の現代作家によるグループ展を通じて、絵画表現の新たな可能性を探求する。

 若手・中堅アーティストの個性を紹介する「Hana ‘Flower’」では、小山登美夫ギャラリーが、大野智史によるクラブカルチャーや音楽に根ざした個展を開催。PARCELは、詩的な風景画で知られるマサミツの新作を出展する。台北のEach Modernは、コペンハーゲンを拠点とするアーティスト集団A Kassenによる彫刻作品を初公開。NANZUKAは、大平龍一、村松佳樹、Pex Pitakpongによるグループ展を構成し、異なる文化背景をもつアーティスト同士の対話を試みる。

 いっぽう、「Eda ‘Branch’」では、歴史的・文化的に重要なアーティストに焦点を当てた展示が行われる。Ippodo Gallery(東京、ニューヨーク)は、池田晃将による形態と言語の関係性を探る新作を出展。Page Gallery(ソウル)は、科学やゲームデザインに影響を受けたVio Choeの個展を通じて、視覚芸術と他分野の融合を試みる。

 今回の発表に際し、Tokyo Gendaiフェアディレクターの高根枝里は、「工芸や伝統的な創作物の探求から、前衛的なコンテンポラリーアート作品まで、分野を超えた新たな対話の扉を開くような多様で幅広いセレクション」を紹介できることの喜びを述べ、「日本の現代アートシーンの奥深さとダイナミズムを、国内外の来場者に届けたい」と語った。

 また、共同創設者のマグナス・レンフリューは、「Tokyo Gendaiは過去2回にわたり、日本の卓越した創造力を世界へつなぐ架け橋となると同時に、世界のアートイベントとして欠かせない存在としての地位を確立してきた」としたうえで、「今年もまた、多くの新たな関係性とコラボレーションを生み出す場として、世界のアートイベントにおける存在感を一層強固にしていきたい」と期待を寄せている。