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2025.8.10

編集部員が偏愛するアートTシャツは? この夏、愛用している10選を紹介

読者にも愛用者が多いであろう、アートワークをあしらった夏の定番アイテム、アートTシャツ。もちろん、ウェブ版「美術手帖」の編集部員にもお気に入りの1枚が。この夏、編集部がとりわけ愛用しているアートなTシャツ&シャツを10枚、ご紹介したい。

撮影=編集部

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ロエベ「デイヴィッド・ヴォイナロビッチ」チャリティTシャツ

 個人的に夏場でもTシャツはほとんど着ないので、持っているアートTシャツも「コレクション」に近いかもしれません。そんななかでも、一番気に入っているのがこのロエベのTシャツです。

 モチーフとなっているのは、1992年7月にエイズの合併症により37歳の若さでこの世を去ったアメリカの写真家、デイヴィッド・ヴォイナロビッチの作品。このTシャツはジョナサン・アンダーソンがクリエイティブ・ディレクターを務めていた2018年に発売されたもので、ヴォイナロビッチは幼少期に頃に両親の離婚や父親からの虐待などを経験し、一時は浮浪者になるなど壮絶な人生を送ったことで知られています。その作品の多くには、同性愛者である作家自身の体験が取り入れられており、80年代後半にエイズと診断された後は、エイズ・アクティヴィストとしてセクシャリティや偏見について多くの作品を生み出しました。

 その仕事を讃えるためにつくられたこのTシャツは、ロエベらしい上質なコットンのクルーネックTシャツに作品を大胆にプリント。売上はすべてビジュアル・エイズに寄付されるという点にも共感し、購入したことを憶えています。(編集長・橋爪)

「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンヘン」オリジナルTシャツ