EXHIBITIONS

Spring Show|二藤建人、宮田雪乃、安原杏子

2025.04.12 - 05.04

Kyoko Yasuhara player 2020〜 A project for sound installation(Automatic Piano, Score)

 LEESAYAで「Spring Show|二藤建人、宮田雪乃、安原杏子」が開催されている。

 二藤建人は1986年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科を卒業後、東京藝術大学大学院彫刻専攻を修了。彫刻作品を起点としながら写真や映像、インスタレーションなど幅広い表現方法で作品制作に取り組んでいる。主な展覧会に「NEW VISION SAITAMA 5 迫り出す身体」(埼玉県立近代美術館、2016)、「あいちトリエンナーレ2016」(東岡崎駅ビル3階、2016)など。また、近年では舞台美術のディレクションや、自らもパフォーマンス公演に参加するなど、彫刻と身体表現の関係性を模索している。

 宮田雪乃は1986年三重県生まれ。京都市立芸術大学大学院を修了後、現在は三重県で制作を続けている。アクリル画のように色鮮やかで、ドローイングのように軽快な印象の作品は、手数をかけた版画作品となっている。開催中の第4回PATinKyoto京都版画トリエンナーレ2025(〜5月11日)にも参加。

 安原杏子は1990年広島県生まれ。上京後、2015年に美学校の現代美術セミナー「天才ハイスクール!!!!」を修了。アート、映像、音楽、3DCGなど様々な表現を通して、事に触れて起こる様々の微妙な感情や、他者との距離、特定の時間や場の持つ雰囲気など、曖昧でありながら確かに存在するものを可視化しようと試みている。映像作家としても活躍しており、ストップモーションから3DCGまで様々な手法を使い、企画から完成まですべてひとりで制作を行うことも多い。

 本展では、他者との距離をテーマに、ギャラリーが3作家の作品をそれぞれ選出。二藤は、家庭内という閉鎖的な空間で、野球経験のない父親が主導する教育の生の現場を映像に残し、立場の異なった他者にインタビューをするという新作映像作品を発表。宮田は、自分自身が選ばなかった/選べなかった選択肢について思い馳せ、他者との重なりを探るための色鮮やかな版画作品を3点新たに公開。LEESAYAで初めての発表となる安原は、過去作から、フィールドレコーディングで採集した誰かのピアノの練習の音を使ったサウンドインスタレーションと、新作映像を展示している。